はじめに
前回前の説明でSWOT分析について説明しました。SWOT分析ではどういった要素を抽出するかで戦略の方向性が決まってくるため、できるだけ網羅的に事象を捉えることが必要です。同じSWOT分析の解釈の中でも「クロスSWOT」と呼ばれる方法で網羅的に書き出すのもおすすめです。その方法について説明していきます。
クロスSWOTとは
なんのことはありません。SWOT分析で実施した4つの項目、強み・弱み・機会・脅威の中から強み・弱みを横軸に、機会・脅威を縦軸に据えてそれぞれを総当たりで組み合わせて成り立つ戦術を書き出す手法になります。
例えば前回までにまとめていた冷凍食品のSWOTは下記のようになっております。
こちらをクロスSWOTで書き出すと以下のようになります。
こうして書き出してみるといろいろな戦略が出てきて面白いですよ。ここから有効そうな戦術をピックアップするのがよいかと思います。分析手法の性質的に脅威×強み、脅威×弱みは書きにくいのでぱっと出てこない時は空欄にしてもらってもOKです。
クロスSWOTで注意したいこと
ここで注意したいのは不可能な戦術を選択しても意味がないということです。
例えば、強み×脅威にある「強い商品をもつ業界1位に対して商品ラインナップの幅広さで勝負する。」という戦術ですが、これがうまくいくならすでに業界のシェアはひっくり返っているはずですよね?それができていないから業界2位になっているわけなので、事実となっている事柄から目を背けないようにしましょう。また書き出すときはできるだけ文章にすると分かりやすくなります。
まとめ
クロスSWOTという手法について説明しました。これまで2社でマーケティングしていましたがこちらのクロスの手法はあまりメジャーではないような印象があります。
すでにある程度とりたい戦術が決まっているのであれば、わざわざクロスにすることなくピックアップできると思いますので、未知の業界に挑戦するときなどに参考にしてもらえれば幸いです。