気になったニュースを紹介します。
今日紹介するニュースは少し前に発表されたニュースではありますが結構大きなニュースです。
(株)明治、ガム事業から事実上の撤退
明治といえば、医薬品も手掛ける超巨大企業です。
そんな明治が手掛けていたガムブランド「キシリッシュ」を終売し、事実上ガム事業から撤退するというニュースが最近聞かれるようになりました。キシリッシュはガムブランドの中でもトップシェアではないもののしっかりと知名度を残し、それなりのマーケティングコストを払ってきたブランドです。こういった知名度のあるブランドを切ってしまうのはなぜなのでしょうか?
ガム市場の市場規模縮小
ガム市場は年々縮小している斜陽産業の一角になります。
こちらの資料によれば、2004年ごろには2000億円近くまであった市場規模は現在700億円程度まで縮小してしまっている。明治のキシリッシュブランドについても2007年には260億円あった売り上げは直近は30億まで下がってしまうなどこれ以上ブランドを維持しても意味がないという判断となったのでしょう。
ガム市場がなぜこれほどまで縮小してしまったのかは、大きく二つ理由があると考えています。
一つ目は高齢化社会の到来による人口動態の変化です。高齢者が多くなった日本ではガムの浸透が年々薄まっており、リカバリーしなければならない若年層にも定着しなかったため必然的にガムを愛用する人が減ってしまったということです。
もう一つは直近ではコロナが大きな影響を与えました。言わずもがなマスク環境ではガムの必要性が薄れてしまったためにここで大きく市場性を失いました。
本来であればマスク環境も緩和が来るので需要が戻ってくると考えるところですがそこは日本人の国民性によりマスクを外せないと予想したのかこのような段階での撤退判断となってしまったと感じています。
まとめ
こういった大きな企業の1本の柱が失われるというのは食品業界にいる身からすると心が締め付けられる思いです。ファンがいることも考えると失われるのはとても悲しいですが、これも事業なので仕方のないことでしょう。市場の変化に敏感でいたいですね。