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食品業界ニュース 3/9分

気になったニュースを紹介します。

今日紹介するニュースは最近のサステナビリティに関連したニュースです。

 

大豆ミートなどのプラントベースフード市場について

www.ssnp.co.jp

大豆ミートは皆さんご存じでしょうか?大豆で油を搾った後の搾りかすなどをパフ化するなどして触感を復活させ、大豆を肉のように味付けした新ジャンルの製品になります。こちらはサステナビリティの観点からとりあえず手を出してみようという企業が非常に多く、市場規模の割にはとてつもなく参入企業が多いカテゴリーです。その中でもカゴメはかなり初期から取り組んでいる企業で大豆ミート市場の最前線というのも納得です。

大豆ミートについては課題が三つあると私は考えています。

 

課題①品質問題

一つ目の課題はシンプルな品質問題によるものです。大豆ミートは油の搾りかすを使った作られることが多いのでとても風味が悪いという特徴があります。その風味を隠すために各社の大豆ミート商品は味の濃いものばかり・・・キーマカレーだのガパオだのタンタンメンだのガパオだの・・・狂ったようにガパオを連発する企業に嫌気がさしました。最近ではその風味を劇的に改善した味わいの大豆ミートも出ておりますがせっかく味わいよくしたっていうのにまたガパオ・・・

こんな狭い市場に同じフレーバーで渋滞作るのはやめてほしいですね。味を隠すのではなく味を活かす方向の商品が出ると一抜けできそうな気がしています。

 

課題②ネーミング

大豆ミートという総称が根付いてしまったことも市場拡大を妨げていると思います。

ミートがネーミングに入ってしまっていることでどうしてもその肉のまがい物である感じが出てしまっています。ミートに対して期待されるパフォーマンスにはまだまだ遠く及ばないのでここは別カテゴリーとしてしっくりくるネーミングがあればもっと普及していたかもですね。そう考えるとカニカマやちくわぶなんかは偉大です。

 

課題③社会的意義

気軽に参入する企業のほとんどは市場的に大豆ミートが来ている!だから参入しよう!で商品を出しています。一番の問題はその商品施策に大儀がないことです。本来の商品開発はユーザーのニーズを満たしたり、不満を解消することをプロダクトで表現するのが基本アクションになるはずなのですが、ほとんどの企業が大豆ミートに取り組む意味を分かっていないんじゃないかと思っています。

大豆ミートに取り組む理由は主に2つしかないです。一つは牛や豚を成育することによる環境コストを抑え、環境コストの低い大豆主体のたんぱく源を提供し環境破壊を少しでも抑えたいという理由。もう一つは、動物愛護の観点から生物の殺生なく十分なたんぱく源を供給したいという理由です。それぞれ大儀が異なるので商品に着ける訴求要素も変わってきます。ヴィーガンマークなどがあれば後者ですのでカゴメは後者といえるかもしれないですね。

 

まとめ

大豆ミート商品は市場にたくさん出ておりますが、私は何より取り組む大儀が必要だと考えています。これをしっかり理解している企業の出している商品はやはり一味違うので商品を選ぶなら大儀があるメーカーを選びたいですね。